2日、 昭和45年夏 東京丸で沖縄へ(3)ロレックスを買う

 沖縄の肌を刺すような日差しに慣れない中、国際通りに向かう。腕がジリジリ焼かれていくのがわかる。次第に短パンから出た足もヒリヒリしてきた。本土はパチンコ店が多いが当時の沖縄はスロットマシン店が多かった。有難いことに店内のコーラは無料で飲める。入口とは違う出口から出て何もせずにコーラだけを飲んでスルーした。店のオーナー様ごめんなさい!返還前の沖縄は免税地域だった。緯度的に西にある沖縄は夜8時頃でも薄明るい。本土に住む人の感覚では長い昼の時間を有効活用できる沖縄の人がうらやましいと思った。国際通りの両側には時計・香水の店が軒を連ねていた。かねてより買いたかったロレックス・サブマリーナを探して歩く。しばらく歩くと「ロレックス総代理店」なる店を発見。入店するとお店の人は冷えたコーラをすすめながらこぼれんばかりの笑顔で迎えてくれた。憧れの腕時計を目の前に出された私は胸が熱くなった。緑の箱に収まったサブマリーナの値段を見てびっくり仰天!免税価格とはいえなんと本土の半額!?(4)へつづく